【社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除】

こんにちは。
税理士法人MIGHTY-THRUST佐賀オフィスです。
今回は、社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除について解説します。


社会保険料控除とは、納税者が自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合に、その支払った金額について所得控除を受けることができる制度をいいます。
控除できる金額は、その年に実際に支払った金額または給与や公的年金から差し引かれた金額の全額となります。
小規模企業共済等掛金控除とは、納税者が小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛金等を支払った場合に、その支払った金額について所得控除が受けられる制度のことをいいます。

社会保険料の範囲・種類
社会保険料控除の対象になる社会保険料としては、以下のようなものがあります。

①国民年金保険料
国民年金保険料を払っている場合は、日本年金機構から送られてくる控除証明書を基に確定申告することで、社会保険料控除が適用できます。

②厚生年金保険料
勤めている会社から発行される源泉徴収票を基に確定申告することで、社会保険料控除が適用できます。
また、年の途中で退職した会社の厚生年金保険料については、退職した会社で源泉徴収票を発行してもらうことで、社会保険料控除が適用できます。

③国民健康保険料
社会保険料控除を受ける場合は、年間に支払った金額を確定申告書に記入します。
支払金額については、自治体から送られてくる納付額通知書などで確認しましょう。
なお、75歳以上の方は後期高齢者医療保険料の支払額が社会保険料控除の対象となります。

④介護保険料
国民健康保険に加入している40歳以上65歳未満の人は、国民健康保険料に介護保険料分が含まれているので、国民健康保険料を控除すれば同時に介護保険料も控除することとなります。
65歳以上の人の介護保険料は年金から天引きされますが、これについても社会保険料控除の対象となります。

⑤労働保険料
労働保険とは、労災保険料と雇用保険料のことを指します。
労災保険料は通常会社が全額負担しますが、一人親方や中小企業の役員などで労災保険に特別加入している人は、自分で負担している労災保険料を控除できます。
年の途中で退職した会社で払っていた雇用保険料は、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」に含まれています。

⑥国民年金基金の掛金
国民年金基金に加入して掛金を払っている場合、国民年金基金連合会から控除証明書が送られてくるので、これを基に社会保険料控除が適用できます。

⑦厚生年金基金の掛金
勤めている会社が厚生年金基金に加入している場合は、厚生年金基金の掛金を負担しているはずです。
厚生年金基金の掛金も社会保険料控除の対象です。
年度の途中で退職した場合には、源泉徴収票を基に確定申告します。

社会保険料控除の詳細につきましては国税庁HPをご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1130.htm

小規模企業共済等掛金控除の対象となる掛金
小規模企業共済等掛金控除とは、iDeCoや小規模企業共済などの掛金を支払ったときに受けられる所得控除です。
積立時の掛金にかかる税金が控除され、受取時に納税することから「課税を先送りする制度」とも言えます。
掛金として支払った額をその年の所得から控除することができるため、高い節税効果があります。
小規模企業共済等掛金控除の対象になるのは、以下4つの制度の掛金となります。

①小規模企業共済
小規模企業の経営者や役員、個人事業主が、退職や廃業の際に受け取るお金を積み立てる制度です。

②個人型確定拠出年金(iDeCo)
確定拠出型年金とは、加入者である個人、または加入者が勤めている企業が拠出した掛金を加入者が一定の金融商品により運用し、60歳以降に運用した年金資産を年金、または一時金により受け取れる制度です。
確定拠出型年金のうち、加入者が掛金を拠出しているものを「iDeCo」

③企業型確定拠出年金(企業型DC)
確定拠出型年金のうち、企業が掛金を拠出しているものを「企業型DC」と呼びます。

④心身障害者扶養共済
障害のある子供を扶養している方が、毎月掛け金を納めることで、その扶養者が亡くなった際に、障害のある子供に対して一定額の年金を一生涯支給する任意加入の制度。

複数の掛金を併用可能で、小規模企業共済等掛金控除の計算はすべての掛金の合計額で行います。
掛金ごとに上限は定められていますが、控除自体に上限はありません。
小規模企業共済等掛金控除の対象は、本人が契約したものに限定され配偶者や子供の契約分は含まれない点に注意が必要です。

小規模企業共済等掛金控除の詳細につきましては国税庁HPをご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm

いかがでしょうか。
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